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薬物療法とは何か?
手術や放射線療法のような局所療法と異なり、薬物療法は全身療法です。転移が全身に及んでいるようながんや血液のがんなど局所療法では治癒が難しい場合などに用いられます。
薬物療法に使われる薬には抗がん剤の他に、乳がんなどに使われるホルモン剤や白血病などに効果のある分子標的薬、また、副作用の予防や症状緩和などの支持療法に使われる制吐剤やモルヒネ類など多くの薬があります。
抗がん剤の起源
抗がん剤の登場は今から50年ほど前です。第二次世界大戦において兵器として使われた「ナイトロジェン・マスタードガス」を浴びた兵士の悪性リンパ腫が改善されていたことから研究が始まりました。
薬物療法をおこなう目的
薬物療法の目的は、血液のがんなど抗がん剤の効果が大きい場合の治癒・寛解目的、手術範囲を狭めるなどのための縮小目的、がんの進行程度などから手術後に行わる再発予防目的、がんが転移や再発をしてしまった時に生存率を伸ばすために行う延命効果・症状緩和緩和の4つが主なところです。
薬剤は日々進歩しており、以前は20%だった乳がんの5年後生存率は現在では50%以上になっています。
副作用を利用する
抗がん剤で厄介な副作用ですが、白血病などの場合に行う造血幹細胞移植の前には、あえて大量の抗がん剤を投与することにより、副作用の骨髄抑制を発生させて免疫力を下げるなどの利用が行われています。