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複数の治療法を併用した「集学的治療」

がん治療の三つの柱とされる手術と放射線療法、それに薬物療法を組み合わせてがんを治療する方法を集学的治療といいます。

放射線治療 再発予防のために手術後に薬物療法を行う術後補助化学療法、がんを手術できる大きさまで小さくするため手術前に薬物療法を行う術前補助化学療法などがあり、また放射線療法と薬物療法を同時に行う化学放射線療法も、単独で行うよりも効果があることが分かってきています。

集学的治療の効果

大腸がんなどの場合に行われる術後補助化学療法ではその再発予防効果によって、手術のみでは70.1%だった三年後の生存率が81.1%まで改善するなどの効果が確認されています。

副作用対策の進歩で苦痛も減少

たとえ強力な抗がん剤が作られたとしても、副作用が強くては治療に使うことができません。したがって、そうした副作用をうまく抑制することこそが、がんを治療する上で大切なことだと言えます。

たとえば副作用の中でも多い白血球減少などは、場合によっては治療を中止しなければならなくなりますが、1980年代から使われ始た「G-CSF」という薬によって予防することが出来るようになっています。

そのほかの副作用と対策

吐き気やおう吐などの症状が出る場合は制吐剤を、血小板減少が見られる場合には血小板輸血を、口内炎が発生した場合は粘膜保護材を使うなど副作用に合わせた対策が取られています。

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