二人三脚

二人三脚で病気と戦う 薬物療養は告知をしない限り、充分な治療は不可能。例えば告知されなかったがため、治療後に充分な検査を受けずに再発し手遅れになってしまうこともある。何の薬かもわからずに投与される患者の不安は計り知れない。告知によって初めてがんと戦おうという姿勢が生まれる。医者のほうも可能な限り手を尽くすことになる。

人間の強さ

告知されることで患者が生きる希望を失うという意見はよく聞かれる。しかし人間はそれほど弱い動物ではない。最初しばらくの間は落ち込みこそすれ、すぐに立ち直って戦おうという意思がうまれ、最後まで諦めないよう努力するはずである。

事実を伝えるだけでは意味がない

がんの告知に関して、ただ事実を事実として伝えることは非常に簡単だ。しかし実際には告知には最大の配慮と激励が必要である。がんに対する抵抗や思い違いを取り除き心の準備をしてもらうにも時間は必要となる。それだけの覚悟が医者にも必要だということだ。そのようにがんの状態や治療法について説明し、一緒に戦おうとお互いの気持ちが固まったときにこそがんの治療が始まるのだ。

患者の意思

命にかかわることだからこそ、中途半端ではダメで綿密なコミュニケーションが必要なのである。患者本人の意思が最も大事で、それだとしても医学的見地から何らかの治療が絶対に必要であれば、納得するまで説明を続けなければならない。誤解や不安が取り除かれていない状態では何もできない。

ページTOPへ